ウォーターサーバーの水は健康にいいと評判です。血液の粘度が高くなりすぎると、血管内をスムーズに流れなくなり、固まりやすくなってしまいます。これが動脈硬化や血栓を引き起こす原因です。また、ドロドロの血液を送り出すために心臓に負担がかかり、血圧も高くなるため、心臓病や高血圧症の原因にもなるのです。

この血液の粘度と、直接関係しているのが体内の水分です。体の水分量が低下すると、血液中の水分量も低下するからです。だから水を十分に補給することは、血液の粘度を下げることにつながります。そして、それが成人病の予防にも役立ちます。水を飲むことが病気予防に役立つ理由にはもうひとつ、尿として老廃物を体外に出してくれる作用があります。

老廃物は、いわば体のゴミです。きちんと体外に捨てていれば問題はないのですが、捨てないまま溜めこんでいると、やがてそれが病気の引き金になります。たとえば尿毒症という病気は、尿の出が少なく体内に老廃物が溜まることによって起きますし、女性に多い膀胱炎も、膀胱の中に入りこんだ大腸菌が尿によって排泄されずに増えてしまった結果起きる病気です。また、尿の成分が結晶化して詰まってしまう尿路結石や腎臓結石と呼ばれる病気も、水分摂取量が少なく尿を溜めこみすぎたことが原因で起こります。

人間は健康であれば、腎臓がスムーズに働きますから、それほど注意していなくても、老廃物を自然に出してくれるのですが、体調を崩していたり、恥ずかしいからとトイレに行くのを我慢していたりすると、やがてこうした病気が起こります。

これを予防するためには、こまめな水分補給を心がけましょう。水をたくさん飲むことが、尿の量を増やし老廃物の排出を促進する最も確実な方法なのです。腎臓や尿路の結石はひどい痛みを伴う病気として知られていますが、こうした結石も大きくなる前であれば尿の量を増やして勢いよく排尿することで、外に出してしまうことが可能です。ほとんどの人は、生きているうちに大きな病気を何回かは経験します。将来、成人病で苦しまないためにも、積極的に水を飲むことが大切なのです。

統計によれば、ミネラルウォーターの平均消費量(ひとりあたり1年間にどのくらい飲んでいるか)は、6・3リットルにも達しました。これは前年比133 パーセント増という驚くべき数字です。国民ひとりあたり6リットル強というと、ずいぶん少ない感じがしますが、これは日本全国の赤ちゃんからお年寄りまでを含めた平均値。

ミネラルウォーターは良質な飲み水に恵まれている地方ではほとんど売れていませんから、水道水に問題を抱えている東京や大阪の、20~30 代の人々だけで統計を取れば、おそらく年間何十リットルという数字になると考えられます。ミネラルウォーターがここまで消費量を増やしている背景には、まず“用途の多様化”ということが挙げられます。

ほんの15年ほど前まで、日本でミネラルウォーターといえば、ウイスキーの水割り用の水のことでした。それが家庭用の飲料水として認知されるようになったのは、1983 年に発売された〈六甲のおいしい水〉がきっかけです。この〈六甲のおいしい水〉が華々しいテレビコマーシャルと共に登場するまで、日本でミネラルウォーターを一般市民に定着させるのは不可能と考えられていました。それまでの日本では「水と安全はタダで買える」という考えが常識でしたから、ヨーロッパ諸国のように「お金を出して水を買う」という習慣が日本人に普及するとは、誰も想像していなかったのです。

ところが、そうした予想に反して六甲のおいしい水は大成功をおさめました。それは、この商品の発売と前後して、それまで日本人が「世界一の水」と誇りを抱いていた囗本の水道水に、トリハロメタンやトリクロロエチレンといった発ガン性物質が含まれていることが、さまざまなメディアで報道されるようになったことと関連しています。つまり、日本でミネラルウォーターがその市場を拡大した最大の理由は「水道水への不信感」にあったのです。

健康に不安を感じる人たちが”水道水の代用品”として買い求める、それがミネラルウォーター普及の第一歩でした。しかし、1990 年代に入ってからは、大分事情が変わってきました。バブル時代に起こったグルメブームによって、それまで水道水の代用品だったミネラルウォーターが、一躍、食生活のフィールドでも注目されるようになったのです。

料理に向く水、コーヒーがおいしくなる水などと、用途に応じたミネラルウォーターの使い分けがなされるようになってきたのもこの頃からです。そして、1993 年には、コンビニェンスーストアで輸入ミネラルウォーターのミニボトルが販売されるようになり、ミネラルウォーターを片手に町を歩く若者の姿がごく自然に見受けられるようになりました。また同時期にミニボトルを入れて首から提げる″エビアンボトルホルダ1”が登場し、流行となったのは、まだ記憶に新しいところです。

ここ数年では、スーパーモデルや有名芸能人のインタビューなどがきっかけとなって、ミネラルウォーターのダイエット、美容への効果が若い女性の注目を集めています。とりわけ。スリムウォーター”として話題となった〈コントレックス〉の存在は、水とダイエットとの関係を大きくアピールしました。最近では、なんと洗顔や歯磨きにまでミネラルウォーターを使うという人が増えているといいます。こうした。用途の多様化”こそが、ミネラルウォーター市場の急成長の理由です。すでにミネラルウォーターは”水道水の代用品”から。生活必需品”へと大きな進歩を遂げているのです。

最近では、水に対する消費者の目が厳しくなっています。

コンビニやスーパーでは、ペットボトルに入ったミネラルウォーターが売られているのは、当たり前です。

また、ウォーターサーバーなどが手軽に導入できるようになりました。

なぜ、今まで安全と言われてきた水道水に対するアレルギーが出来てしまったのでしょうか?

ひと昔まえ、「鉄管ビール」という言葉があったが、今では知る人は少ないだろう。これは夏の炎天下に、練習に汗を流した運動部員が、休憩時間に運動場の片隅にある水道の蛇口から直接口飲みして、「あ1 うまい、これこそ鉄管ビールだ」と叫んだことから、言われるようになったという。

しかし今では、いくら喉が渇いても蛇口に口をつけて飲む若者はいない。彼らはバックに用意された、ペットボトル入りのお茶やミネラルウォーター、スポーツドリンクで渇きを癒す。水道水をそのまま飲むことに抵抗を感じ、ペットボトル入りの水を愛飲するのが現代人のライフスタイルになってしまったが、水道水を飲まない原因として、「味のまずさ」「不快な臭い」など、風味についての不満をあげる人が多い。安全でおいしい水を給水するのが水道の役目のはずなのに、なぜその条件が満たされなくなってしまったのだろうか。

・水道水の異味・異臭事件

一九七〇年ごろから、水道水が「かび臭い」「生ぐさい」という苦情が、関西の琵琶湖や関東の霞ヶ浦を水源とする地域で発生し、以後全国的に広がり、水道水の異臭味問題として、その原因の究明と対策に水道関係者は追われることになった。

カビ臭、生ぐさ臭などは、植物性プランクトンや微生物の異常発生によって生じる臭いが主な原因と分った。具体的には、カビ臭の原因となる物質をつくるのは、藻類と放線菌類の一部、一方生ぐさ臭の原因は、黄金藻類の仲間のプランクトンと特定された。またこれらの藻類やプランクトンは、有機物や窒素、リンなどの栄養塩類が多く含まれる水域で発生することも分った。これを水の富栄養化現象と呼んでいる。富栄養化は生活排水や農業排水が湖や川に流れ込み、栄養塩類が過剰になるために起こる現象で、水の汚染によって生じるものだ。

カビ臭の原因となる物質には、2-メチルイソボルネオール、ジェオスミンなどがあるが、水に含まれている量はわずかで、ナノグラム( 一〇億分の一グラム) 単位で健康上は問題ない。ところが二〇~三〇ナノグラム含まれているだけで、多くの人が不快に感じるので厄介だ。従来の浄水処理方式では、このように微量に含まれているものはなかなか取り除くことができない。